COBY NBPC1023を修理

2014/03/28

先日、仕事先に人からパソコンの修理を頼まれました。

■頼まれた内容
パソコンが立ち上がらなくなった。できるだけ、パソコンのデータは残して欲しい。

■パソコンのメーカ名
COBY

■パソコンの型番(本商品はネットブック、DVDドライブ無し)
NBPC1023 Windows7のパッケージ

■作業手順1
故障解析において、ハードウェアでもソフトウェアでもまずは、その商品の情報が必要である。そのために、メーカーのホームページと商品ページ、説明書のPDFとリカバリーの説明書のPDFをダウンロードした。

■作業手順2
依頼内容がざっくりすぎるが、とりあえず最初に再現試験を実施した。
※基本的にメーカーでは最初に再現試験を実施しそこから原因を追跡します。 どういう時に不具合が出て、例えば画面にどういう内容が出ているなど、詳しくわかれば伝えた方がいいです。最悪、再現しない場合、問題なしでお金だけ取られて帰ってくることもあります。

■確認できた内容2
・BIOS起動OK。
・Windows7の起動時に一瞬ブルー画面に入り再起動される。(Windowsのロゴはでない)

■作業手順3
Windows7の起動時に問題が発生しているようなので、セーフモード(起動時にF8)で立ち上げ。

■確認できた内容3
・セーフモード、セーフモード(コマンドプロンプト)→起動時にclasspnp.sysの読み込みで固まり、 じばらくしたら一瞬ブルー画面に入り再起動される。

■作業手順4
問題点がclasspnp.sysに関わる内容の可能性が高くなったため、classpnp.sysについて調べる。

■確認できた内容4
・classpnp.sysはSCSIの制御に絡む所らしい。SCSIは、USBやSATAが出てきてから廃れた規格です。
・classpnp.sysの読み込みで固まり、起動できなくなる症状は、パソコンについているUSB機器を取り外したら治ったという事例があるらしい。(classpnp.sysはUSB制御もしているのかも・・・)このパソコンは、無線LAN、SDとオーディオ関係がUSBでつながっているみたいで、パソコンをばらさない限りUSBはすべて外せない。
・classpnp.sysに関係するウィスルがあることもわかった。
※結果的にはclasspnp.sysがブラックボックスとして公開されていないので、決定的な修理方法がわからず。

■作業手順5
SDがUSBブートするようなので、Linux(Ubuntu)をUSB起動するようにSDを作成し、正常のclasspnp.sysをパソコンにコピーする。また、パソコン内の必要なデーターのバックアップをとる。

■USBブートのLinuxの作り方
今回は、Ubuntu 10.04 のLiveCD ISOイメージから、USB起動可能なLiveLinuxを作成します。
利用するツールは、Universal USB Installer です。
このツールを使うと、LiveCDのISOイメージからUSBブート可能LiveLinuxを作成することが出来ます。
ubuntu 10.04 の LiveCD (インストーラーCD)は http://ubuntutym2.u-toyama.ac.jp/ubuntu/10.04/ から[ubuntu-10.04-desktop-i386.iso] をダウンロードしました。

■確認できた内容5
・上書きしても症状は変わらないため、classpnp.sysは壊れていない。
・ Linux自体は正常に立ち上がるために、ハードディスク以外は壊れていないものと考えられる。
・ウィルスの可能性も残っている。

■作業手順6
本来はハードディスクが壊れている可能性があるので、ディスクチェックを行いたいのだが、時間の関係で壊れていたらリカバリーはうまくいかないはずなので、それで判断することにした。ウィルスに関してもバックアップをとったデータは音楽ファイルだったため今回のタイプでは感染しないので、もしいても、リカバリーで駆除できると考えられる。
リカバリー後、バックアップデータをパソコンに戻す。

■確認できた内容6
無事に正常に立ち上がるようになった。

※今回は、無償で実施したため作業手順6が少し手を抜いているが、仕事として受ける時は手を抜くことはございませんのでご安心ください。手を抜いたのは、作業に+3日かかるのと、問題がある確率として、5%以下だと考えたためです。

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